特徴 |
- 重度失語症検査は、重度失語患者のコミュニケーションの残存能力を言語・非言語の両領域にわたって調べ、治療アプローチのための手がかりを得ることを目的とした検査です。
- 下位検査をその質的面から、簡単なやりとりからなる導入部と、独立した検査として標準化されているPart I、II、IIIの3部とに分け、患者に必要なPartだけを実施できるように配慮するとともに、下位検査に含まれる課題項目も5つ前後に抑え実施時間を短縮するなど、被検者への負担を軽減する工夫がなされています。
- 従来の標準的な失語症検査では、非常に重度な失語症患者はこれらの検査にほとんど反応できず、残存能力を適切に評価し、治療アプローチの手掛かりを得ることのできる検査法が求められていた。
- 本検査法はこうした要求に応えるべく生まれ、コミュニケーション成立の根底で必要な他者への非言語的な働きかけのレベルから非言語的象徴機能、言語機能の検査までをカバーし、従来の失語症検査の概念を超えるものとなっている。
- 検査は導入部、非言語基礎課題、非言語記号課題、言語課題の4つの部分からなり、個々のコミュニケーション・モダリティについて残存能力を的確に数値化することが可能である。
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